雑誌広告_06
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マンガIP活用の可能性を拡張!広告価値が高まるなかでも、貫く読者ファースト事例①リクルート×『少年ジャンプ+』『少年ジャンプ+』TOP 「電子コミック」はいまや、出版市場全体にも影響を与えるほどの一大市場だ。そのインパクトを知るにはまず、集英社の公式マンガアプリ『少年ジャンプ+』の概況を知るのが早い。2022年の時点で、累計ダウンロード数2400万を突破。月間のアクティブユーザー数は700万となっています」と、集英社広告部デジタルプロモーション課大河麻衣氏は語る。単純計算で、日本人の51 4 「『少年年9ジ月ャにンリプリ+ー』スはし、2 0人にひとりが同アプリをダウンロードしていることになるから驚きだ。当然、その利用者層も幅広い。 「ユーザーのボリュームゾーンは10代から40代。男女比も、女性ユーザーがおよそ4割を占めています」 リリースから約8年半。『少年ジャンプ+』は媒体として急成長を遂げた。比例して、アプリ内の広告枠の価値、注目度も大きく上昇したのではないだろうか? 「『少年ジャンプ+』には、ここでしか読めないオリジナル作品があります。そのなかで、『SPY×FAMILY』などのヒット作が誕生したことで、着実にダウンロード数を伸ばしてきました。人が集まるプラットフォームとなったことで、その広告価値に着目いただくケー  3スもたしかに増えました」続けて大河氏は、「ですが」と、こう補足した。 「読者ファーストであることを最優先しています。ですから、広告によってマンガが読みづらくなる、またはエンゲージメントが下がるような設計は極力避けることを意識しています」 つまり『少年ジャンプ+』は、読者とマンガをつなぐ場であり、収益のためだけに広告枠を増やすことは、目的に反するという考えなのだ。 「最新話が無料で読めるのも、読者ファーストだからです。着実にユーザー数は増加していますし、昨今話題となっている新しいSNSプラットフォームと比較しても遜色ないくらいの数字に成長しています。ですが、追ってきたのは数ではなく、読者と作者にとって、よりよい出会いの場を提供することです。その結果が、実を結び始めているのだと感じています」 読者ファーストを貫く姿勢は、広告ビジネスにおいても、プラスに働いている。 「私たちの姿勢に共感いただき、単なる広告出稿ではなく、一緒に取り組みをしたい、というお話が最近は増えています。2022年、アプリならではの特性を活かし、プロモーション効果を最大化文/赤坂匡介※本稿では、出版社運営のマンガアプリを「出版社系」とする『少年ジャンプ+』の概況の推移しかし2019年より、アップトレンドに変化。背景にあるのは電子出版市場の拡大、特に■電子コミック■分野の成長が大きい。ライフスタイル全体のデジタルシフトが進むなか、電子化されたマンガは、■マンガアプリ■を介して幅広いユーザーを獲得。強みやこだわり、そしてマーケティング的な優位性について、マンガアプリを運営する集英社、小学館の2社に話を聞いた。出版科学研究所によれば、1996年から20年以上にわたり、日本の出版販売額は縮小傾向にあった。増加し続けるユーザー数に比例して、広告価値も高まっている。そのなかで、出版社系※のマンガアプリだからこそのデジタルプロモーション課集英社広告部大河麻衣氏集英社『少年ジャンプ+』「マンガアプリ」の現在地出版社系

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